【ペット栄養管理士監修】愛犬用チキンのテリーヌ

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山本由能(ペットフーディスト、ペット栄養管理士、犬の食事療法上級インストラクター師範)

「愛犬との暮らしをきっかけに犬の栄養学をたくさん学び実践してきました。
私が作ったごはんを愛犬が喜んで食べてくれる様子を見るのが何より幸せ。
愛犬の心と体を健康にするごはんを多くの人に伝えていきたいと思っています。」

 

12月の楽しみといえばクリスマスですね。街中のイルミネーションが気持ちを華やげてくれますね。

愛犬たちのごはんもいつもより豪華なものを用意される方はいいのではないでしょうか。市販のクリスマス用商品もたくさんみかけますが、おうちでも手作りをしてみませんか。

今回はペット栄養管理士の山本が、野菜入りのチキンのテリーヌをご紹介します。甘みのある野菜フレークのとうもろこしのソースをかけておいしさとごちそう感をプラスしました。ぜひ、作ってみてくださいね。

食材の豆知識(とうもろこし、ささみ)

とうもろこしは、食物繊維やビタミンB群というお腹や皮膚の健康にうれしい栄養素が豊富ですが、何よりの魅力は甘みです。犬も甘味を感じることができ嗜好性も高いので、食欲低下時や好き嫌いが多い愛犬にもおすすめです。粒のままだと消化しづらいですが、野菜フレーク とうもろこしは今回の牛乳にも混ぜるだけでサッと溶けるような状態になっているため、消化にも負担をかけません。

甘みに関しては気持ちをまったりさせることも期待できるので、ストレス時には特におすすめです。ただし甘いものをたくさん食べることは犬の食性には合っておらず、健康を害することにつながりますので、いくら気に入ったからといっても大量に与えないよう気をつけましょう。

そのままふりかけてもいいのですが、水やミルクに混ぜていつものドッグフードに少量かけるだけでも、ごちそう感がでます。

鶏ささみ肉は、ご存じのとおり愛犬たちにとって嗜好性が高いです。良質なタンパク質がたっぷり摂れて、低脂肪なのがうれしいですね。

そしてまた細胞の代謝に役立つナイアシン(ビタミンB3)が豊富なので、とうもろこしソースとは、味の相性だけでなく、皮膚の健康維持にとてもいい組み合わせになります。

愛犬用チキンのテリーヌのレシピ

■材料

・野菜フレーク とうもろこし https://petpro.jp/product_1007/ 3g

・鶏ささみ肉 100g

・じゃがいも 70g

・にんじん 10g

・おくら 1本

・ブロッコリー 15g

・うずら卵 1個

・パプリカ 10g

・ミニトマト 1個

・牛乳(豆乳など好みのもの) 大さじ3と1/2

・スプライト(添え物) 適宜

小型犬用に作りやすい量です。適量を与えてください。

 

 

カロリー(全量):およそ250kcal(材料全量)

 

 

 

■作り方

①準備段階で、ほかのものと一緒に加熱しづらいブロッコリー、うずら卵はそれぞれ茹でておきます。おくらは固いヘタや先の部分は使いません。

にんじんとパプリカは細かく、おくらは輪切り、じゃがいもは火が通りやすいように切っておく。※パプリカはツリーのてっぺんの飾り用にひとつだけひし形に切っておきました

② ①のにんじん、パプリカ、おくら、じゃがいもは耐熱容器に入れて少し水をふりかけ電子レンジで加熱する。(自動でない場合は1分ずつ加熱して様子をみるといいでしょう)

③ ②のじゃがいもの半分量、鶏ささみ肉、牛乳大さじ1をフードプロサッサー(ブレンダーなど)に入れてペースト状にします。

そこに②のにんじん、パプリカ、おくらを混ぜ込み、オーブンシートの上に厚さ1センチくらいになるように乗せます。オーブンに入れて170度(予熱)で20分ほど焼きます。

④野菜フレーク とうもろこしに牛乳大さじ2を混ぜてソースにします。③のテリーヌは食べやすい大きさに切りますが、クッキー型でお好きな形にくりぬくこともできます。テリーヌにはとうもろこしソースとうずら卵を崩したものをトッピングします。

添え物になりますが、ミニトマトにはうずら卵の白身をつけてサンタの帽子風に。

ツリーは残っているじゃがいも半分量に牛乳を大さじ1/2を混ぜて形を作り表面にブロッコリーをまぶします。てっぺんにパプリカをつけたら出来上がり。

■与える量(給与量)の目安やアレンジ

全量(レシピ分量)は250kcalとなり、体重3㎏成犬(避妊・去勢済み)の1日分のカロリー相当です。

テリーヌの中にじゃがいもを混ぜたのは、少しつなぎの役割でやわらかさを出すためです。ダイエット用にするなら豆腐やおからに変えてもいいでしょう。その場合、水分が多すぎるとまとめにくくなるので、少量ずつ混ぜて作りやすい硬さに調整してください。

野菜フレーク とうもろこしで作ったソースはそのままで甘くておいしいです。今回はうずら卵をサンタの帽子風の材料として使ったため、残りをソースにトッピングしました。

鶏肉が食べられない場合は、豚ミンチや牛ミンチなどで作ってみてください。ミンチ肉は比較的脂質が多く含まれます。カロリー制限が必要な場合は、少し手間がかかりますが脂身を切り取った肉を使用するといいでしょう。

さいごに

今回はクリスマス用にテリーヌをご紹介しました。テリーヌを小さくカットしておけば、おやつやご褒美にも与えやすいです。たくさん作ったらお友達にもシェアしてあげやすいものですね。ただし、アレルギーに気をつけておられる方も多いので、お渡しする前に確認したほうがいいでしょう。

大掃除や年末、年始の出入りなど、ご家庭によっては落ち着かない雰囲気になり愛犬たちにもその影響が出ることがあります。トイレの阻喪が増えたり、いつもより吠えることが多くなったり、そんな気になることが増えたときにも少し甘味のあるものを舐めさせて一緒にゆっくりできる時間を作ってあげてくださいね。

愛犬たちがおいしいごはんで元気な毎日を送れますように。